先輩・卒業生からのメッセージ3

化学プロセス工学コースに進学した動機について

化学工学は方法論の学問であり,さまざまな問題に適用可能であるということ,また化学工学がシステム全体を見渡し,考える学問だということを先生方からお聞きしたことが挙げられます。いずれも,環境・エネルギー問題に関心のあったぼくにとって非常に魅力的でした。

化学プロセス工学コースの印象について,コース配属前と同じだった点,配属後に印象が変わった点

上で書いたことはいまでもとくに変わっていません。変わったことといえば,そうですね,強いてあげれば,想像以上にいわゆる「化学」と違うのだな,という印象がなくはないです。

化学プロセス工学コースに入って良かったと思うこと

“化学工学を専門とするコースに入った”という意味では,すでに上で答えていることと同じですが,方法論の学問であり,システム全体を見渡して考えることを自らに課している学問である化学工学を学び,そして研究で使っていることでしょうか。

 “化学を専門とするひとたちと机を並べて化学を勉強したのち,化学工学を専門とする化学プロセス工学コースに入った”という意味では,化学のアプローチをなんとなくとではあれ知っていると同時に化学工学のアプローチを知っているということが挙げられるでしょうか。

4回生で研究室配属されてからのことについて

前期はプロセス設計,その後院試勉強,そして後期は卒業研究にと忙しい生活を過ごしました。プロセス設計・卒業研究では,答えのない問題に対して3回生までに学んだことがどのように使われるのか知り,学び,考えることができました。

そしていま,4回生で行った研究テーマとはまた異なるテーマの研究を行っています。化学プロセス工学コースでは,研究室あるいは研究テーマを4回生と修士で変えることが推奨されており,異なるテーマに対していかにしてアプローチするのかを学べるようになっています。この点も化学プロセス工学コースのよい点のひとつだと思います。実際いま現在ぼくも相乗効果を感じつつ研究を行っています。

学業以外の学生生活について

環境・エネルギー問題に関心があり,3回生までは関連するサークル・団体に所属していろいろな活動をしていました。他のコースと比べると,化学プロセス工学コースは3回生での学生実験の負担が比較的小さく,自由に時間を使いやすくてよかったと結果的に思います。

新入生・高校生へのメッセージ・アドバイス

高校生のみなさん,そして工業化学科にこられたみなさんにとって,化学に対する漠然としたイメージはあっても,化学工学という分野は初耳の方がほとんどだと思います。でも,化学工学には,上で書いたように,方法論の学問であって,さまざまな問題に適用可能であるということや,システム全体を見渡し,考える学問だというような,化学とはまた異なる魅力にあふれています。コース分属までは入学後1年半ありますが,意外に時間は早く過ぎ去ってしまうものだと思います。1回生の工業化学概論や2回生前期の化学プロセス工学基礎で化学工学を垣間見て,少しでも関心があればぜひ研究室見学に来てほしいなと思います。