本学科出身・京都大学特別教授 北川進先生がノーベル化学賞を受賞されました(11/10更新)

北川 進先生 ノーベル化学賞受賞をお祝いして

令和7年11月10日
京都大学 工学部 理工化学科
学科長 生越 友樹

 本学理事・副学長、特別教授、ならびに合成・生物化学専攻の名誉教授の北川 進先生が、ノーベル化学賞を受賞されましたことに際し、心よりお祝い申し上げます。
 北川先生は、本学工学部石油化学科(現・理工化学科)を卒業後、大学院工学研究科石油化学専攻修士課程を経て、同博士後期課程を修了され、昭和54年に京都大学工学博士の学位を授与されました。その後、近畿大学助教授、東京都立大学教授を経て、平成10年6月に本学大学院工学研究科合成・生物化学専攻教授に着任されました。以来、平成29年3月までの長きにわたり、工業化学科(現・理工化学科)および合成・生物化学専攻において、教育・研究の両面で多大なご貢献をされ、多くの優れた人材を育成してこられました。
 北川先生は多孔性配位高分子(Porous Coordination Polymer, PCP)という革新的な材料の創製に成功されました。PCPは、金属イオンと有機配位子から構築されるジャングルジム状の結晶性多孔体であり、金属有機多孔体(Metal–Organic Framework, MOF)としても知られています。さらに北川先生は、これらが気体を吸着・貯蔵できる多彩な機能を示すことを見出され、PCP/MOFという新たな学問分野を切り拓かれました。PCP/MOFは、エネルギー・地球環境問題の解決にもつながる「気体の錬金術」とも呼ばれ、いまや世界中の研究者が関連する研究に取り組んでいます。北川先生はまさに理工化学科が掲げる理念「化学によって人類社会を豊かにする」を体現され、本学科出身として4人目のノーベル化学賞受賞者になられました。
 理工化学科では、基礎を重んじつつも自由な発想を尊重する学風のもと、世界トップレベルの研究と教育を展開しています。今後も本学科は、受け継がれてきたこの学風を礎に、日本と世界の科学技術の発展に貢献する人材の育成に努めてまいります。
 本学科において長年にわたり教育・研究にご尽力くださった北川先生が、このような栄誉に輝かれましたことを、教職員一同、誇りと喜びをもって心よりお祝い申し上げます。

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